特集 DOACの常識・非常識-抗血栓療法新時代に向けて-
治す DOAC中和薬開発の現状
高橋 尚彦
1
,
篠原 徹二
1大分大学 医学部循環器内科・臨床検査診断学講座
キーワード:
抗凝固剤
,
Apixaban
,
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
Edoxaban
,
Idarucizumab
Keyword:
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
Anticoagulants
,
Idarucizumab
,
Apixaban
,
Edoxaban
pp.106-109
発行日 2017年1月9日
Published Date 2017/1/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017113629
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DOAC中和薬は,DOAC内服中の患者に重篤な出血が生じ止血が必要な場合や 緊急手術などの観血的処置が必要になった場合に有用な薬剤として期待される。 直接的トロンビン阻害薬であるダビガトランに対してはイダルシズマブが,第 Xa因子阻害薬であるリバーロキサバン,アピキサバン,エドキサバンに対して はAndexanet alfaおよびCiraparantagが開発中である。Ciraparantagはダビ ガトランの抗凝固効果も中和できる。イダルシズマブは臨床試験の中間解析結果 においてダビガトランを100%中和し,内服中のほとんどの患者において血液 凝固能が正常化することが示された。イダルシズマブはアメリカ食品医薬品局 (Food and Drug Administration;FDA)に販売承認され,わが国においても 近い将来,臨床使用が可能になると思われる。Andexanet alfaおよび Ciraparantagが使用可能になる日も遠くないであろう。
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