特集 DOACの常識・非常識-抗血栓療法新時代に向けて-
識る DOACにおける凝固マーカーモニタリング、その必要性 何を、いつ、誰に?
鈴木 信也
1
1心臓血管研究所附属病院 循環器内科
キーワード:
バイオマーカー
,
部分トロンボプラスチン時間
,
プロトロンビン時間
,
抗凝固剤
,
生体機能モニタリング
,
Apixaban
,
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
Edoxaban
Keyword:
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
Anticoagulants
,
Monitoring, Physiologic
,
Partial Thromboplastin Time
,
Prothrombin Time
,
Biomarkers
,
Apixaban
,
Edoxaban
pp.37-42
発行日 2017年1月9日
Published Date 2017/1/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017113619
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直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants;DOAC)は単独の凝固因子活 性を阻害する単純な薬理機序により,固定用量での投与が可能であり,抗凝固能 測定に基づく用量調整という「モニタリング(monitoring)」は不要であるという のが「常識」だ。 しかし,誰に投与しても血中濃度や薬効の反応は大きく異ならない,と考えるの は「非常識」であるとの認識が広まりつつある。重度の腎機能障害が禁忌となって いるのはDOAC投与下での血中濃度の極端な上昇が懸念されているからであり, また,そのほかにも年齢,体重,P糖蛋白阻害薬併用,などが減量基準となって いる薬剤は,それらの因子により血中濃度が上昇する,あるいは出血リスクが上 昇することが確認されているからだ。
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