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これだけは知っておきたい、整形外科的徒手検査法(第39回) 下肢、股関節 前方インピンジメントテスト
森田 雄大
1
,
帖佐 悦男
1宮崎大学 医学部整形外科
キーワード:
理学的検査
,
大腿寛骨臼インピンジメント
Keyword:
Physical Examination
,
Femoracetabular Impingement
pp.336-337
発行日 2019年3月19日
Published Date 2019/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2019161962
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大腿骨寛骨臼インピンジメント(femoroacetabular impingement;FAI)は,2003年にGanzら1) により提唱され,股関節運動時に寛骨臼辺縁部と大腿骨頚部ないしは骨頭頚部移行部付近が繰り返しイ ンピンジメントすることにより,寛骨臼縁の関節唇および関節軟骨に損傷が惹起される病態とされる。 FAIの概念が次第に浸透するにつれて,FAIに関する論文は増加の一途をたどっているが,世界的な コンセンサスが得られた診断基準は存在しない。そこで,日本股関節学会は狭義のFAIの診断を提唱2) し,身体所見や画像所見,除外診断などについて明記している。その診断基準のなかで最も重要な身 体所見の1つとして第一に挙げられるのが,前方インピンジメントテスト(flexion-adductioninternal rotation)である。
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