症例と治験
膝前十字靱帯・脛骨側付着部裂離骨折16症例の臨床像と鏡視下screw固定術の治療成績
尾ノ井 勇磨
1
,
大島 隆司
,
古賀 敬章
,
圓尾 明弘
,
宮 秀俊
,
村津 裕嗣
1製鉄記念広畑病院 整形外科
キーワード:
関節鏡法
,
脛骨骨折
,
交通事故
,
内固定法
,
骨ねじ
,
MRI
,
スポーツ障害
,
X線CT
,
転倒・転落
,
治療成績
,
骨折-剥離
,
膝前十字靱帯損傷
Keyword:
Accidents, Traffic
,
Accidental Falls
,
Anterior Cruciate Ligament Injuries
,
Fractures, Avulsion
,
Athletic Injuries
,
Arthroscopy
,
Bone Screws
,
Fracture Fixation, Internal
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Tibial Fractures
,
Treatment Outcome
pp.1262-1273
発行日 2018年11月19日
Published Date 2018/11/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2019048114
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脛骨側膝前十字靱帯(ACL)の付着部裂離骨折(AF)で手術を施行した16例(男性10例、女性6例、5~56歳)を対象とした。小児6例は全例ACLAF単独損傷であったのに対し、成人では10例中8例に合併損傷を認めた。小児6例の受傷機転は、スポーツ外傷4例、交通事故1例、転落1例に対し、成人10例ではスポーツ外傷4例、交通事故5例、転落1例であった。骨片の大きさは術前CT測定で、内・外幅14.2mm、前後長16.0mm、厚さ5.9mmであった。16例中2例でACL実質損傷を認めたが、ACL機能不全には至っていなかった。術後平均11ヵ月で鏡視下抜釘術を10例で施行した。抜釘時の鏡視で全例screw headやwasherの表面に瘢痕組織の増生を認め、抜釘前に瘢痕組織の切除を行った。抜釘前にX線計測で健側と比較して伸展制限を認めた8例中7例で、抜釘後に改善を認めた。術後最終観察時の膝関節可動域は、伸展平均-1.4°、屈曲平均142.5°であった。Lachman testは全例陰性であったが、ADTは1例で陽性であった。Lysholm scoreは92.6点で、95点未満は3例であった。
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