発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011125715
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AO分類C型の脛骨天蓋骨折で手術を施行した24例を対象に治療成績を調査し、術後成績に影響する因子について検討した。骨折型はC1型、C2型が各6例、C3型が12例であった。術後平均固定日数はC1型24日、C2型24日、C3型33日で、有意差はなかったがC3型で長かった。術後足関節固定期間と背屈・底屈を合わせた足関節全ROMには、単回帰分析で負の相関を認めた。Burwellらの自覚的評価別にみるとgood 13例、fair 10例、poor 1例で、他覚的評価別にみると各々7例、15例、2例であった。背屈と底屈を合わせた全ROMの平均は、good 50°、fair 42°、poor 5°で、poorはgoodとfairに対して有意に低下していた。術後足関節固定期間の平均は、自覚的評価のgood 28日、fair 34日、poor 59日で、poorはgoodよりも有意に長く、fairに対して長い傾向であった。X線学的評価については、自覚的評価別で有意差は認めなかった。以上、治療成績に最も影響する因子は足関節ROMであった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011