発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040982
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16歳男.ハンドボールの試合中に転倒し,右膝に激痛が出現し体動困難となった.単純X線像では右脛骨粗面裂離骨折を認めた.骨端線はほぼ閉鎖しており,Osgood-Schlatter病はみられなかった.CTでは右脛骨粗面下部から膝関節面に達する骨折線を認めた.Watson-Jones分類type III,Ogden分類type 3Aと診断し,手術を行った.手術所見で前脛骨筋の部分断裂を認め,徒手整復後,X線透視下に整復位が良好であることを確認し,5.0mm中空スクリューで固定した.固定性は良好であった.術翌日から自動可動域訓練を開始し,術後1週より部分荷重,術後4週で全荷重を行った.術後3ヵ月でハンドボール復帰を果たし,術後4ヵ月のX線像では骨癒合が得られていた.本治療法は,症例を選べば早期スポーツ復帰が可能である有用な方法と思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005