発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010044184
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35歳男性。患者は歩行中に乗用車と衝突し、著者らの施設へ救急搬送となった。初診時、左膝外側部に疼痛が認められ、皮下血腫が著明で、ROM制限が認められた。単純X線では脛骨近位外側より上方に転位した三角状の骨片がみられ、前十字靱帯(ACL)不全を長期に放置したことによる変形性関節症変化が著明であり、受傷後1週目に観血的整復固定術が行なわれた。その結果、本症例は手術所見にてACL不全膝に生じたGerdy結節の単独剥離骨折と診断された。術後6ヵ月の時点でROM制限は認められなかったが、前方不安定性は著明であった。また、ITTの緊張が回復したことでジャークテスト陽性へ転じたため、術後1年でハムストリング腱を用いたACL再建術が行なわれた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009