特集 脊椎内視鏡下手術の適応と限界
腰椎部脊椎内視鏡下手術の適応と限界 PED 経皮的内視鏡下手術(PED)の適応と限界 日帰り内視鏡下手術を目指して
出沢 明
1
1帝京大学医学部附属溝口病院 整形外科
キーワード:
外来手術
,
機器のデザイン
,
外科用機器
,
硬膜外麻酔
,
骨膜
,
X線CT
,
椎間板ヘルニア
,
椎弓切除術
,
電気凝固
,
内視鏡法
,
腰椎
,
黄色靱帯
,
浸潤麻酔
,
経皮的椎間板切除
,
患者の安全
,
椎間孔
,
梨状筋
Keyword:
Ambulatory Surgical Procedures
,
Anesthesia, Epidural
,
Anesthesia, Local
,
Endoscopy
,
Equipment Design
,
Electrocoagulation
,
Lumbar Vertebrae
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Laminectomy
,
Periosteum
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Surgical Equipment
,
Ligamentum Flavum
,
Diskectomy, Percutaneous
,
Patient Safety
pp.745-755
発行日 2017年7月19日
Published Date 2017/7/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017317814
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はじめに
日帰り手術(day surgery;DS)の体制はスポー ツ選手のみならず,海外では急速な進歩を遂げて いる。米国で70%がDSに移行しているのは,医 療保険システムの違いによる。1983年のMedicare の入院医療の包括支払い(prospective payment system)の導入により,外来での手術に移行する 割合が多くなった。内視鏡下椎間板切除術 (microendoscopic discectomy;MED)は,高位や 横断面での発生部位によっては直接神経根周囲の 椎間板を切除し,根を圧排する病態を取り除く手 技を局所麻酔あるいは全身麻酔により行い,手術 当日か1泊2日で24時間以内の退院が可能となる手 技である。 MEDは1993年にDestandauにより開発され,そ の後1997年にForlyらにより現在のシステムが改善 された。1998年9月にわが国に輸入されるが,その 1年前(1997年)に筆者らは独自の注射器のシステム (endoscopic syringe discectomy;ESD)で行ってき た。ESDは現在では100セットほど普及している。 経皮的内視鏡腰椎椎間板ヘルニア摘出術 (percutaneous endscopic lumbar discectomy; PELD)は1981年の土方らによる経皮的髄核摘出術 (percutaneous nucleotomy;PN)から発展し, Kambinらにより内視鏡が導入され,さらに髄核よ り後方の椎間板ヘルニアに直接到達する手技に変 化してきた。
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