Japanese
English
連載 最新原著レビュー
地域住民女性を対象としたコホート研究による成人脊柱変形と股関節可動域の関係
Adult spinal deformity and its relationship with hip range of motion;a cohort study of community-dwelling females
清水 睦也
1
M. Shimizu
1
1旭川医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Asahikawa Medical University, Asahikawa
キーワード:
spinal deformity
,
external rotation
,
femoral oblique angle
Keyword:
spinal deformity
,
external rotation
,
femoral oblique angle
pp.927-930
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_927
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
【要 旨】
目 的:脊柱矢状面アライメントと股関節可動域(ROM),大腿骨傾斜角の関係を調査することである.
対象および方法:地域住民検診に参加した158名の女性を対象として,全脊柱立位側面像を撮影した.脊柱矢状面パラメータである胸椎後弯角(TK),腰椎前弯角(LL),C7垂直矢状面垂直軸と仙骨後上方からの距離(SVA),仙骨傾斜角(SS),骨盤形態角(PI),骨盤傾斜角(PT),大腿傾斜角(FOA)を計測し,股関節の伸展・内旋・外旋ROMとの関係を調査した.
結 果:股関節外旋ROMが,LLと正の相関を,PT,SVAと負の相関を認め,FOAとSVAの間で正の相関を認めた.
結 論:成人脊柱変形の進行による骨盤後傾が臼蓋の構造的変化をきたし,股関節の外旋制限につながると考えられた.また,FOA増加は脊柱矢状面アライメント悪化と関連していた.
© Nankodo Co., Ltd., 2020