Ehlers-Danlos症候群における脊柱変形

Spinal deformity in Ehlers-Danlos syndrome

は じ め に

　Ehlers-Danlos症候群（EDS）は一群の遺伝性結合組織疾患で，皮膚過伸展性や関節過可動性，さまざまな組織の脆弱性が特徴である．EDSは2017年の新しい分類によって，臨床症状と分子遺伝学的背景から13の異なる病型に分類されている^1）．脊柱変形はEDSのさまざまな型において認められ，高度になると患者の生活の質（QOL）や日常生活動作（ADL）に大きな影響を及ぼす可能性がある．本稿ではEDSにおける脊柱変形の特徴に焦点を当て，特に当院で行われてきた筋拘縮型EDSにおける脊柱変形に関する研究について紹介する．