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特集 整形外科臨床研究の手引き――適切に行い,正しく読み解くために
Ⅱ.臨床研究のデザイン
1.クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ
How to transform your clinical question into research question
乾 貴博
1
,
福原 俊一
2,3
T. Inui
1
,
S. Fukuhara
2,3
1帝京大学整形外科
2京都大学医療疫学
3福島県立医科大学副学長
1Dept. of Orthop. Surg., Teikyo University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
clinical question
,
research question
,
research design
Keyword:
clinical question
,
research question
,
research design
pp.514-519
発行日 2020年5月30日
Published Date 2020/5/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_514
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は じ め に
本稿では臨床研究の最初に必要とされるステップである,クリニカルクエスチョン(CQ)をリサーチクエスチョン(RQ)へと昇華する方法について解説する.CQはどこから生まれるか,RQとは何か,CQとRQの違いはとは何か,よいRQの条件とは何か,といった内容を順に扱う.しかしながら,研究をまだはじめていない初学者にとって,概念を述べるだけではイメージがつかみにくいと思われる.そこで実践編として,第2回日本臨床疫学会年次学術大会で行われたワークショップの一つである「MCR*ミニライブ」で筆者の後輩医師が発表した研究計画を具体例として取りあげる[*MCRとは,京都大学で2005年に開講し現在も継続中の修士課程(MPH)特別プログラム「臨床研究者養成プログラム(Master Program for Clinical Research)」の略称で,臨床医に特化した集中的な学習を提供している].
© Nankodo Co., Ltd., 2020