誌説
超高齢社会に向けた未来の整形外科
島田 洋一
1
1秋田大学大学院整形外科教授
pp.108-108
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_108
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わが国は未曾有の超高齢社会を迎え,少子化による生産人口の減少も伴いGDPの低下に拍車がかかることがわかっている.日本は,アジア圏では断トツのノーベル賞受賞者を輩出してきた技術立国であったが,大学の研究,教育にかける予算は年々減少し,競争的資金獲得に教員は疲弊している.さらに,短期間での成果を要求され,息をつく暇もない.『Nature』誌は日本の論文数(人口あたり),大学の研究資金,研究者数(full-time equivalents:FTE),博士課程学生数などが先進国で最低レベルであると警鐘を鳴らしている.今や科学立国はとうの昔で,研究環境は中国,韓国にも抜かれる始末である.
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