特集 超高齢社会の地域医療制度の展望
超高齢社会に向けた医療制度ビジョン
宮島 俊彦
1
1厚生労働省
pp.900-903
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101182
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遠い将来から過去を振り返った時,平成18年度の医療制度改革は,エポックメイキングなものとして取り上げられることになるだろう.医療費適正化計画の導入,生活習慣病対策の方向付け,医療計画の見直し,後期高齢者医療制度の導入,医療保険の県単位の再編などは,いずれも1つひとつが大きなテーマであり,これが一度の改正で行われたということは,いかに日本の高齢化のスピードが,医療制度のあり方に変化を迫っているかを示している.
今後の医療制度のビジョンについては,少なくとも平成20年度から始まる健康増進計画,医療費適正化計画,医療計画の見直し,介護の整備計画,後期高齢者医療制度に触れないわけにはいかないのだが,どれ1つをとっても膨大な解説を要するし,お互いに複雑に関連し合っている.そこで,そういった個々の計画についての解説は避け,なぜこのような政策のパッケージをとることになったのか,今後,医療制度はどのような方向をたどるのかを中心に述べてみたい.
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