Japanese
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特集 脊柱靱帯骨化症研究の進歩
Ⅴ.術後評価
3.脊柱靱帯骨化症に伴う急性および慢性脊髄障害に対するロボットスーツを用いた機能回復治療
Functional improvement therapy using robot suits for acute and chronic spinal cord disorders due to ossification of the spinal ligaments
山崎 正志
1
,
久保田 茂希
2
,
門根 秀樹
3
,
清水 如代
4
,
安部 哲哉
1
,
國府田 正雄
1
M. Yamazaki
1
,
S. Kubota
2
,
H. Kadone
3
,
Y. Shimizu
4
,
T. Abe
1
,
M. Koda
1
1筑波大学整形外科
2筑波大学運動器再生医療学
3筑波大学附属病院未来医工融合研究センター
4筑波大学附属病院リハビリテーション部
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Tsukuba
キーワード:
robot suits
,
spinal cord disorder
,
ossification of the spinal ligament
Keyword:
robot suits
,
spinal cord disorder
,
ossification of the spinal ligament
pp.628-634
発行日 2018年5月25日
Published Date 2018/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_628
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は じ め に
ロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)は,筑波大学システム情報系で開発された外骨格型の動作訓練支援ロボットである1,2).筑波大学附属病院では,HALを用いた機能回復治療の安全性・有効性を検証するため,脳卒中後の片麻痺患者,脊髄損傷・障害に伴う対麻痺や四肢麻痺患者の歩行訓練をHALを用いて施行してきた3~6).また,人工関節全置換術などの膝関節手術後のリハビリテーション訓練や,上肢機能障害患者の肘関節・肩関節の機能訓練にHALを導入してきた7~12).脊柱靱帯骨化症の領域においても,われわれは,胸椎後縦靱帯骨化(OPLL)に伴う重度脊髄障害患者の術後急性期の機能回復訓練に,HALを導入して治療を行ってきた.また,脊髄症術後の慢性期に歩行障害の再増悪をきたした患者に対してもHALを用いた機能回復治療を施行してきた13~19).本稿では,脊髄障害患者におけるHAL治療の実際および効果について論述したい.
© Nankodo Co., Ltd., 2018