特集 どんと来い,肺がん診療―それぞれの立場で患者を支えるために
[Chapter 2] 肺がん治療に伴う全身症状:どんと来い,他科症状・他科疾患
[皮膚科領域]薬剤性皮膚障害
竹之内 辰也
1
1新潟県立がんセンター新潟病院 皮膚科
キーワード:
薬剤性皮膚障害
,
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
Keyword:
薬剤性皮膚障害
,
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
pp.266-270
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_266
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★★★肺がんに用いられる治療薬のそれぞれに,薬剤特異的な皮膚障害が生じる.
★★細胞傷害性抗がん薬のなかではpemetrexed,gemcitabineによる播種状紅斑丘疹,S-1による手足症候群や色素沈着,docetaxel,paclitaxelによる手足症候群や爪障害が多くみられる.
★★上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害薬による皮膚障害の三徴は,ざ瘡様皮疹,乾皮症,爪囲炎である.
★★免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による皮膚障害は播種状紅斑丘疹に加えて,乾癬型や水疱型など特殊な皮疹もみられる.
★★★一部の皮膚障害は予後良好因子とされており,短絡的に投与禁忌とはならない.
★★★重症薬疹としてのStevens-Johnson症候群/中毒性表皮壊死症(SJS/TEN)にはとくに注意が必要である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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