特集 治りにくい肺炎に出会ったら
[Chapter 3] 感染症と考えていたが実は感染性肺炎ではなかった!
薬剤性肺炎
早稲田 優子
1
1福井大学 医学系部門内科学(3)分野
キーワード:
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
,
サーファクタントプロテイン(SP)-D
Keyword:
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
,
サーファクタントプロテイン(SP)-D
pp.285-289
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_285
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▪分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬(ICI)などの出現により薬剤性肺炎は早期診断・早期治療が望まれる.
▪感染性肺炎と比較して症状や炎症所見などでは鑑別が困難であるが,薬剤性肺炎は初期よりKL-6は正常であってもサーファクタントプロテイン(SP)-D高値となることが多いため両者の測定が必要である.
▪高分解能CT(HRCT)所見でもびまん性肺胞障害(DAD)パターン,過敏性肺炎(HP)パターン,非特異性間質性肺炎(NSIP)パターン,好酸球性間質性肺炎(EP)パターン,器質化肺炎(OP)パターンなどがみられ,これらの所見を組み合わせて早期に薬剤性肺炎を診断することが重要である.
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