特集 在宅医療は何のために存在するのか―これからの在宅医療を見据えて
[Chapter 2] 医学モデルとしての在宅医療
在宅緩和ケア
安達 昌子
1
1医療法人社団律昌会 さくら醫院
キーワード:
トータルペイン
,
QOL
,
多職種協働
,
自律と尊厳
Keyword:
トータルペイン
,
QOL
,
多職種協働
,
自律と尊厳
pp.383-389
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_383
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▪在宅緩和ケアは,QOL維持向上のための適切な治療・ケアであり,日々変化する患者のトータルペインのアセスメントに基づき,生活目標に合わせたタイムリーな支援が必須となる.そのため主に医療・介護・福祉専門職からなる在宅支援チームの連携・協働が支援基盤となり,ICTやアセスメントツールなどを活用した適切な情報や支援目標共有が大事である.
▪地域や患者生活特性を加味した,限りある支援資源を駆使し,知恵と工夫を凝らした個別支援となり,継続経過で患者家族の希望に合わせて在宅看取りとなる.
▪提供する医療・ケアの適正評価や質の担保,維持改善には多くの課題があるが,患者の自律と尊厳を保持した最期までの支援体制担保は必要である.
▪地域特性をも加味し,専門職多職種のみならず地域全体で課題解決・改善に取り組む必要性と有用性がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2024