症例ライブラリー 緩和と手術が重なるとき
こどもの痛みにPCAで対応するために
余谷 暢之
1
Nobuyuki YOTANI
1
1国立成育医療研究センター 総合診療部緩和ケア科
キーワード:
症状評価
,
トータルペイン
,
患者自己調節鎮痛法
,
PCA
,
小児の緩和
Keyword:
症状評価
,
トータルペイン
,
患者自己調節鎮痛法
,
PCA
,
小児の緩和
pp.944-947
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203054
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■症例
8歳の男児。神経芽腫:Stage M(遠隔移転あり),左後腹膜原発,多発骨転移・骨髄転移。
頭部の腫脹を主訴に精査にて上記診断された。化学療法実施後に大量化学療法,自家末梢血幹細胞移植を行い,原発巣切除術を実施した。
術後から疼痛への対応として,患者自己調節鎮痛法patient-controlled analgesia(PCA)によるモルヒネ持続投与を開始した。当初のPCAの設定は,持続投与量10μg/kg/hr,ボーラス投与量10μg/kg/回,ロックアウト時間30分,時間有効回数2回であった。術後経過とともにボーラス回数は減り,持続投与量も10μg/kg/hrから1μg/kg/hrに減量していたところ,術後4日目に突然ボーラス回数が増加し,8時間のPCAボタンを押した回数/有効投与が30/12となっていることがわかった。
さて,あなたならどうする?
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