特集 “思春期内科”―大人でも子どもでもない患者を診る
[Chapter 2] 思春期に発症しうる疾患
摂食障害
水原 祐起
1
1特定非営利活動法人SEEDきょうと
キーワード:
摂食障害
,
神経性やせ症
,
The Maudsley Model of Anorexia Nervosa Treatment for Adults(MANTRA)
,
cognitive interpersonal model
Keyword:
摂食障害
,
神経性やせ症
,
The Maudsley Model of Anorexia Nervosa Treatment for Adults(MANTRA)
,
cognitive interpersonal model
pp.416-420
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_416
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▪摂食障害の診断は比較的容易であるが,その治療は難しい.
▪専門医療機関には多くの患者が集中し,受診自体も困難なことが多い.
▪治療には食行動異常の背景にある病前要因とよばれる性格傾向や感情と認知の特性を理解しておく必要がある.
▪同時に維持要因となりうる家族などの周囲の行動や疾患自体がアイデンティティとなってしまう病態の理解も重要である.
▪内科での診療においては,患者本人に対する医学的リスクの管理と,対応の仕方についての家族への情報提供が実施可能な治療方針となる.
▪摂食障害は身体科と精神科,医療と社会の隙を突いてくる疾患であり,各領域がそれぞれの連携を深め,一歩踏み込んだチームワークを発揮して治療にあたる必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2023