特集 “思春期内科”―大人でも子どもでもない患者を診る
[Chapter 2] 思春期に発症しうる疾患
双極性障害(躁うつ病)
多田 光宏
1
,
仁王 進太郎
1
1東京都済生会中央病院 精神科(心療科)
キーワード:
思春期
,
双極性障害
,
躁うつ病
,
家族歴
,
抗うつ薬
Keyword:
思春期
,
双極性障害
,
躁うつ病
,
家族歴
,
抗うつ薬
pp.412-415
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_412
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▪身体的検索をして問題なければ精神科に紹介する.
▪双極性障害(躁うつ病)とうつ病は見分けにくい.
▪双極性障害はうつ病に比べて発症年齢が低く,家族歴が相関する.
▪思春期の精神科診断は成人に比べても難しい.
▪思春期患者の臨床においてinertia(惰性)および拙速による過剰診断には注意する.
▪思春期の双極性障害にみられる症状は,思春期によくみられるほかの精神疾患と重複する.
▪双極性障害において抗うつ薬使用の是非には議論がある.
▪病前性格も指摘されてきたが,思春期患者の性格は未確立で周囲の環境に影響を受ける.
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