特集 “思春期内科”―大人でも子どもでもない患者を診る
[Chapter 2] 思春期に発症しうる疾患
急性リンパ性白血病(ALL)
-AYA世代ALLの治療開始までの基礎知識
松井 基浩
1
1東京都立小児総合医療センター 血液・腫瘍科
キーワード:
adolescents and young adult(AYA)世代
,
急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia)
,
症状
Keyword:
adolescents and young adult(AYA)世代
,
急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia)
,
症状
pp.394-397
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_394
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▪思春期・若年成人(AYA)世代急性リンパ性白血病(ALL)は国内で年間約1,300例発症していると推計される.
▪AYA世代白血病の病初期に特異的な症状はないが,非特異的な複数の症状を併発しているのが特徴である.
▪AYA世代がんは症状出現から診断までの期間が高齢者より長い傾向にあるが,AYA世代ALLにおいては診断までの期間が短く,診断が比較的容易ながん種であるといえる.
▪AYA世代ALLは小児型治療の治療成績がよいことがわかっているが,治療による有害事象も多く臨床的に管理が難しい.そのため,AYA世代ALLを診断した際は小児型の治療の実績のある施設への紹介が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023