今月の主題 リンパ系疾患へのアプローチ
リンパ系疾患の臨床
急性リンパ性白血病(ALL)—小児
恒松 由記子
1
Yukiko Tsunematsu
1
1国立小児病院・血液科
pp.1758-1761
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219249
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1970年代に中枢神経系白血病の予防を主軸とするプロトコールがとり入れられてから,小児のALLの5年後初回寛解維持率はわが国でも50〜60%に上昇したが,最近は治療成績の上昇率が世界的に鈍っている.80年代に入り,免疫学的マーカーやその他の生物学的予後因子の理解が深まり,予後の悪いグループは別に初期から多剤を大量に用いる一方,予後のよいグループは晩期障害のことを考えてなるべくアルキル化剤などの発癌物質を用いないで,しかも早期に治療を打ち切る傾向になってきている.
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