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増刊号 血液形態アトラス
Ⅰ部 造血器悪性腫瘍
1章 急性白血病
20 Tリンパ芽球性白血病/リンパ腫(T-ALL/LBL)
T-lymphoblastic leukemia/lymphoma(T-ALL/LBL)
田邉 久美子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.904-907
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206158
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Tリンパ芽球性白血病/リンパ腫(T-lymphoblastic leukemia/lymphoma:T-ALL/LBL)は,T細胞系前駆細胞が腫瘍化したもので,腫瘤性病変の有無にかかわらず,骨髄中のリンパ芽球が25%以上である場合をT-ALL,腫瘤性病変が主体で骨髄中のリンパ芽球が25%未満の場合をT-LBLとする2,3).T-LBLはLBL全体の約90%を占める.小児ALLの約15%,成人ALLの約25%がT-ALLである.
末梢血の白血球数が著明に増加し,しばしば縦隔に巨大な腫瘤を形成する.リンパ節,肝臓や脾臓などの腫瘤や胸水がみられることもある.小児T-ALLはB-ALLよりもリスクが高く治療抵抗性だが,成人ではT-ALLのほうがB-ALLに比べて予後良好である.
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