特集 老年栄養―高齢者の低栄養,フレイル,サルコペニア
老年栄養を極める
多疾患併存症と栄養療法
大浦 誠
1
1南砺市民病院 内科・総合診療科
キーワード:
多疾患併存
,
ポリファーマシー
,
処方カスケード
,
多職種連携
Keyword:
多疾患併存
,
ポリファーマシー
,
処方カスケード
,
多職種連携
pp.259-264
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_259
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Summary
▪多疾患併存の栄養障害には,併存症,加齢,ポリファーマシー(処方カスケード),社会的問題が関連する.
▪栄養障害に関して気をつけたほうがよい処方パターンを自覚することで,処方カスケードを防ぐことが期待できる.
▪患者の要因や環境の要因を考慮し,疾患の重症度や食欲不振の程度や寝たきり度,病院での生活や家庭で出されている食事を把握する.
▪経腸栄養を推奨し,必要量は27kcal/kg/日,蛋白質必要量は1.0g/kg/日で計算し,refeeding症候群に注意する.ビタミンや微量元素,アミノ酸も検討したい.介入は48時間以内に行い,退院後も継続する.とくに栄養サポートチームの介入が重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022