特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第6章:肝・胆・膵
新規治療薬によって肝性脳症の治療は飛躍的に進歩した
清水 雅仁
1
,
華井 竜徳
1
1岐阜大学大学院消化器内科学
キーワード:
肝硬変
,
アンモニア
,
不顕性脳症
,
rifaximin
Keyword:
肝硬変
,
アンモニア
,
不顕性脳症
,
rifaximin
pp.547-550
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_547
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肝性脳症は急性および慢性肝不全・肝硬変などの重篤な肝疾患の経過中に,多彩な精神神経症状(意識,感情,認知,行動などの異常)をきたす症候群である.肝性脳症の発生機序として,アンモニアなどの腸管由来の脳症惹起因子の増加や,分岐鎖アミノ酸(branched chain amino acid:BCAA)の低下に代表されるアミノ酸インバランスがあげられる.肝細胞障害による尿素サイクルの活性低下や骨格筋量の低下(サルコペニア)は,高アンモニア血症を引き起こす.
© Nankodo Co., Ltd., 2021