特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第6章:肝・胆・膵
がんの免疫療法に伴う肝機能障害については集学的な対応指針が示されている
-免疫関連肝障害のマネジメント
奥田 佳一郎
1
,
森口 理久
1
1京都府立医科大学消化器内科
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫介在性肝障害
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫介在性肝障害
pp.551-554
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_551
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免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)の適応拡大に伴い,有害事象としての免疫介在性肝障害(immune-mediated liver injury caused by ICIs:ILICI)への対応が課題となっている.CTLA-4阻害薬はPD-1/PD-L1阻害薬よりも肝障害をきたす頻度が高い傾向にあり,また両者を併用すると単剤療法に比して頻度が上昇する.高グレードの肝炎に対してはステロイドを中心とした治療を行い,治療抵抗性を認める場合は免疫抑制薬を使用する.同時に他の肝障害をきたす疾患との鑑別が重要となり,重篤化が懸念される場合は速やかな肝臓専門医へのコンサルトが望まれる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021