特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第3章:血 液
原因不明の溶血性貧血と血小板減少は確定診断を待たずに治療が必要になることがある
宮川 義隆
1
1埼玉医科大学病院総合診療内科(血液)
キーワード:
血栓性血小板減少性紫斑病
,
血漿交換
,
ADAMTS13
,
Frenchスコア
Keyword:
血栓性血小板減少性紫斑病
,
血漿交換
,
ADAMTS13
,
Frenchスコア
pp.460-462
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_460
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原因不明の溶血性貧血と血小板減少の初診患者を診た場合,血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP)を疑う1).TTPは血漿交換を速やかに開始しないと,2週間以内に9割が全身の血栓症により死亡する急性かつ致死的な難病である1).ADAMTS13活性(保険収載)が10%未満に低下していれば,TTPと確定診断する1,2).
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