Japanese
English
症例報告
経過中に血栓性血小板減少性紫斑病を併発した全身性強皮症と皮膚筋炎の合併例
Thrombotic thrombocytopenic purpura in a patient with systemic sclerosis and dermatomyositis
藤沢 智美
1
,
清島 真理子
1
,
伸 健浩
2
Tomomi FUJISAWA
1
,
Mariko SEISHIMA
1
,
Takehiro SHIN
2
1大垣市民病院皮膚科
2大垣市民病院呼吸器科
1Department of Dermatology, Ogaki Municipal Hospital, Ogaki, Japan
2Department of Respiratory Medicine, Ogaki Municipal Hospital, Ogaki, Japan
キーワード:
血栓性血小板減少性紫斑病
,
全身性強皮症
,
ADAMTS13
,
皮膚筋炎
Keyword:
血栓性血小板減少性紫斑病
,
全身性強皮症
,
ADAMTS13
,
皮膚筋炎
pp.299-302
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101921
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要約 43歳,女性.2003年1月,微熱,倦怠感,両手指の浮腫を自覚した.その2か月後,Raynaud症状,両手指から前腕の硬化,腫脹悪化,CK,KL-6の著明上昇,および胸部CTで間質性肺炎がみられた.全身性強皮症(SSc)と皮膚筋炎の合併と診断した.ステロイド全身投与により軽快し,症状は安定していた.2年後の2005年7月より下痢,嘔吐,9月には発熱,腹痛が出現した.破砕赤血球を認める溶血性貧血,血小板減少,急性腎不全,不穏症状,ADAMTS13活性低下により,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)と診断した.血漿交換,透析を行い救命し得た.TTPは,膠原病では全身性エリテマトーデスとSScの合併が多いが,SScと皮膚筋炎合併例での報告は稀である.TTPは治療開始が遅れると致死的であり,ADAMTS13活性測定を含めた早期の診断が必要である.
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