特集 小児の出血・凝固異常の診断と治療
Ⅱ.症例で学ぶ凝固異常症
血栓性血小板減少性紫斑病
本田 護
1
1埼玉県立小児医療センター血液・腫瘍科
キーワード:
ADAMTS13
,
血栓性微小血管症
,
血漿交換
Keyword:
ADAMTS13
,
血栓性微小血管症
,
血漿交換
pp.715-721
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001670
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
SUMMARY
▷新生児期に交換輸血を要する溶血性黄疸と血小板減少をみとめた場合は,TTPを疑いADAMTS13活性を測定するとともに診断的治療として速やかにFFP輸注を行うことが重要である.
▷小児期以降に溶血性貧血と血小板減少などのTMAを疑う所見をみとめTTPが疑われた場合,ADAMTS13活性および抗ADAMTS13インヒビターの測定を行うとともに,測定結果を待たず速やかに血漿交換を行うことが重要である.
▷TTPによる血小板減少に対して血小板輸血は血栓形成を促進させるため原則的に禁忌である.

Copyright © 2025, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.