特集 便秘・下痢―医師必見のUp-to-Date 2020
便通異常をきたす病態
消化管術後の排便障害
-とくに直腸術後
高野 正太
1
,
山田 一隆
1
,
佐伯 泰愼
1
1大腸肛門病センター高野病院
キーワード:
消化管術後排便障害
,
LARS
,
括約筋間直腸切除術
Keyword:
消化管術後排便障害
,
LARS
,
括約筋間直腸切除術
pp.61-65
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_61
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Summary
▪直腸がんなどに対する直腸術後,および潰瘍性大腸炎などに対する結腸全摘や大腸全摘後には難治性の便失禁や便排出障害を生じることがある.
▪低位前方切除や括約筋間直腸切除術後に生ずる頻便,便失禁,排便困難,肛門周囲痛はlow anterior resection syndrome(LARS)と称され,近年その報告数は増えている.
▪便失禁に対してはpolycarbophil calciumを中心とした薬物療法,食事療法,バイオフィードバック療法,電気刺激療法,仙骨神経刺激療法が行われる.
▪便排出障害に対しては排出訓練,体幹筋トレーニングなどの理学療法が中心となる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020