連載 がん薬物療法看護のWhat’s Trending! Past ☞ Current ☞ Future 【6】
COVID-19蔓延の中でのがん薬物療法看護 ~院内医療提供の変化と調整の現場レポート~
岸下 礼子
1
,
濵田 のぞみ
2
,
藤井 友紀
3
,
東出 千鶴
4
,
菅野 かおり
5
1高松赤十字病院外来化学療法室/がん化学療法看護認定看護師
2独立行政法人国立病院機構米子医療センター/がん化学療法看護認定看護師
3富山県厚生農業協同組合連合会高岡病院総合的がん診療センター外来治療室/がん化学療法看護認定看護師
4滋賀県立総合病院外来化学療法センター/がん化学療法看護認定看護師
5公益社団法人日本看護協会神戸研修センター
pp.261-266
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_261
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はじめに
菅野かおり
2020年は新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け,日常生活はもとより,医療現場の環境が大きく変化した.医療材料の不足,患者の受診制限(外来・がん検診),発熱や咳嗽,倦怠感などの症状を示す患者への特別な対応方法など,感染症病棟のみならず各分野での医療体制に大きな影響をもたらしている.
がん薬物療法を実施している現場においても,免疫抑制のある患者に対して感染予防を含めどのように対応していくか,医療材料が不足している状況でどのような曝露対策を行っていくのかなど,多くの工夫を凝らして看護にあたっている.そこで,本稿ではいわゆる新型コロナウイルス感染症蔓延第1波のときに,どのような影響があり,どう対応したのかを4名のがん化学療法看護認定看護師に報告してもらう.すでに各施設で十分な対応をされていると思うが,他施設の状況を知って今後の対応見直しや準備などに活用していもらいたい.
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