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性病蔓延の機序
宮入 正人
1
1國立公衆衞生院疫學部
pp.160-162
発行日 1951年10月15日
Published Date 1951/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200932
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性病蔓延に關與する要因
傳染病の蔓延には傳染源,感受性者及びこれら兩者の接觸機會,3者の存在が不可缺の條件であるが,更にこれ等は自然的,社會的條件の支配をうけて,各疾病固有の疫學現象を生起する。
性病蔓延にあづかる3要因の特性は……傳染源:病原體たるTr.Pallidum,淋菌,軟性下疳菌,及びそけいりんぱ間芽腫Virusは,自然的條件の下に於て,人體のみに寄生して病原性を發揮する事,人體外における抵抗が極めて弱い事,更に排菌路が主として性器病巣である事,がその主なる共通の性状である。從つて性病の傳染源は患者であり,自然的傳播線或は傳染源と感受性者との密接々觸(性行爲)と云う極めて特異な形式をとる。
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