特集 いま必要ながん看護 ~がん対策推進基本計画の実現を目指して~ 【診療体制の整備】
人材育成と人材活用 ~がん看護力強化とキャリアアップへの取組み~
水主 いづみ
1
,
吉川 敦子
2
Idumi SUISHU
1
,
Atsuko YOSHIKAWA
2
1静岡県立静岡がんセンター看護部長
2静岡県立静岡がんセンター看護師長/皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.635-638
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_635
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いま求められているもの
第3期がん対策推進基本計画では,第4の柱「これらを支える基盤の整備」において,「がん研究」,「人材育成」,「がん教育,普及啓発」という3項目が強調されている.がん医療においては,多職種チーム医療の実践にあたり,医師や他の医療スタッフとともに,がん医療に経験が深い看護師の存在が欠かせない.
静岡がんセンターの人材育成は,この多職種チーム医療に主眼を置き,育成することを基本としている.人材育成の対象は,大きく3つに分かれる.1つは,ジェネラリストとよばれる,がん治療を受ける患者に寄り添い全人的ケアを提供する者,2つめにスペシャリストとよばれる専門看護師,認定看護師など分野に特化した深い知識,技術をもった者,そして最後に,教育,医療安全管理,研究など看護管理全般に携わる看護管理者である.当院では,これらをバランスよく活用することが最良の道であるとの考えに基づき,開院以来,それに沿った人材育成にあたってきた.
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