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特集 疼痛をどうコントロールするか
癌性疼痛管理の実際—私はこうしている
Practice in pain control of patients with cancer
水口 公信
1
,
下山 直人
1
1千葉大学医学部麻酔科
キーワード:
モルヒネ鎮痛
,
痛み評価
,
痛みの機序分類
,
QOL評価
,
痛みの訴え
Keyword:
モルヒネ鎮痛
,
痛み評価
,
痛みの機序分類
,
QOL評価
,
痛みの訴え
pp.1039-1043
発行日 1993年8月20日
Published Date 1993/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901223
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WHO癌疼痛治療指針が発表されて,広く用いられているが,いまだに痛みに悩む癌患者をみかけることが多い.鎮痛効果が十分に得られない理由は,モルヒネの耽溺性,依存性に対する恐怖感が医療者に強く,そのために適切な投与量が使われていないことと,痛みの評価が十分に行われていないためと考えられる.鎮痛薬は痛みの機序分類からどれを選ぶかを決め,最終的にはモルヒネが有用であるが,早期に副作用を予防して,常に痛みから解放することを目標にする.痛みは,強さ,性質,非言語的表現方法などきめ細かい評価が必要であり,癌患者の身体的,精神的,心理社会的,認知的,行動的,倫理的な立場から痛みのアセスメントを行い,QOLの向上を図るべきである.
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