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特集 消化器外科医としてこれだけは押さえておきたい腹壁瘢痕ヘルニアの治療
II. 各論
3.腹壁瘢痕ヘルニアに対する大腿筋膜を用いた再建法
Reconstruction of abdominal wall hernia using fascia lata graft
荻野 晶弘
1
A. Ogino
1
1東邦大学医療センター大森病院形成外科
キーワード:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
筋膜移植
,
大腿筋膜
Keyword:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
筋膜移植
,
大腿筋膜
pp.1310-1314
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_1310
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腹壁瘢痕ヘルニアは,ヘルニアの部位や大きさ,周囲組織の状態を考慮して治療にあたる必要があるが,大腿筋膜を用いた修復法は,術野の感染や汚染が危惧される状況でも使用が可能である.大腿筋膜は短時間で採取でき,大腿外側部に軽度の知覚障害を生じる以外は,大きな機能障害は生じない.また,自家組織のため異物反応がなく,腸管との癒着も比較的少ない.したがって,大腿筋膜移植は,腹壁瘢痕ヘルニアに対する有効な再建法と考えられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2023