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特集 食道胃接合部癌update
II. 診断
3.食道胃接合部癌(Barrett食道腺癌を含む)の病理診断
Pathological diagnosis of carcinoma of the esophagogastric junction and Barrett’s adenocarcinoma
上杉 憲幸
1
,
菅井 有
1
N. Uesugi
1
,
T. Sugai
1
1岩手医科大学病理診断学
キーワード:
食道胃接合部
,
Barrett食道
,
腺癌
,
病理診断
Keyword:
食道胃接合部
,
Barrett食道
,
腺癌
,
病理診断
pp.1113-1119
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_1113
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食道胃接合部癌は,食道胃接合部(esophagogastric junction:EGJ)の上下2 cm以内に病変の中心をおく癌腫と定義されている.食道胃接合部癌は単一の病変ではなく,胃噴門部癌,Barrett食道腺癌および下部食道腺癌が含まれている.病理診断上で問題となるのはEGJを正確に同定することであり,同部位の組織学的構造を十分理解したうえで診断がなされることが重要である.同領域の腫瘍の診断および取り扱いはcontroversialな部分があるが,腫瘍の病態を十分理解するためには,病変部を含むEGJ領域の全割標本を作成し,病理診断を行うとともに,臨床医と連携し,内視鏡所見も参考に診断をすすめ,症例を蓄積していくことが必要と考えられる.
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