特集 食道胃接合部の新展開
食道胃接合部の腫瘍 SSBE由来のBarrett食道腺癌の初期像に迫る
樋口 和寿
1
,
貝瀬 満
,
後藤 修
,
岩切 勝彦
1日本医科大学 消化器内科学
キーワード:
Barrett食道
,
食道胃接合部
,
食道鏡法
,
食道腫瘍
,
腺癌
,
噴門
,
ポリープ
,
腫瘍の早期診断
,
狭帯域光観察
Keyword:
Cardia
,
Barrett Esophagus
,
Esophagogastric Junction
,
Esophagoscopy
,
Adenocarcinoma
,
Polyps
,
Esophageal Neoplasms
,
Narrow Band Imaging
,
Early Detection of Cancer
pp.725-733
発行日 2020年5月25日
Published Date 2020/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020385456
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欧米で増加しているBarrett食道癌は、ライフスタイルの欧米化やHelicobacter pylori感染率の低下に伴いGERDが増えたため、本邦においても次第に増加している。表在型Barrett食道癌の初期のものは微小な変化である場合も多く見逃しやすいので、内視鏡観察時には深吸気で十分に観察し、小型Barrett食道癌を3つの類型((1)テント状SSBE類似型)、(2)噴門部びらん類似型、(3)EGJポリープ類似型)に分けて特徴を理解しておくことで、微細な変化の見落としを軽減できると考えられる。また、内視鏡観察の際にはNBI拡大観察も併用することで、病変の存在診断、癌の質的診断の質が向上するが、存在診断に迷った際には生検病理診断も積極的に活用することで、病変の見落としをさらに少なくできる。
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