Japanese
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特集 Innovativeな大腸癌診断・治療
2.経肛門的直腸間膜切除術(TaTME)の適応と安全な手技
Transanal total mesorectal excision for rectal cancer
愛洲 尚哉
1
,
梶谷 竜路
1
,
棟近 太郎
1
,
松本 芳子
1
,
長谷川 傑
1
N. Aisu
1
,
R. Kajitani
1
,
T. Munechika
1
,
Y. Matsumoto
1
,
S. Hasegawa
1
1福岡大学消化器外科
キーワード:
直腸間膜
,
前立腺
,
神経血管束
Keyword:
直腸間膜
,
前立腺
,
神経血管束
pp.1014-1020
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_1014
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経肛門的直腸間膜切除術(transanal total mesorectal excision:TaTME)は,下部直腸癌に対する腹腔鏡手術の弱点(狭骨盤,肥満,巨大腫瘍での下部直腸周囲の操作性,術野確保の困難さ)を補うものとして導入された.本術式は腫瘍学的circumferential resection margin(CRM)やdistal margin(DM)の確保,あるいは機能温存の観点から治療成績の向上が期待されている.しかし,本術式のエビデンスはまだ浅く定型化も不十分で,神経や尿道損傷など重篤な合併症の可能性もあるため,適切な段階を経て施行することが望ましい.
© Nankodo Co., Ltd., 2019