Japanese
English
特集 外科医が知っておくべき最新のゲノム医療
II. 各論
4.大腸癌のゲノム医療
Genome medicine for colorectal cancer
永橋 昌幸
1
,
島田 能史
1
,
市川 寛
1
,
廣瀬 雄己
1
,
田島 陽介
1
,
坂田 純
1
,
亀山 仁史
1
,
若井 俊文
1
M. Nagahashi
1
,
Y. Shimada
1
,
H. Ichikawa
1
,
Y. Hirose
1
,
Y. Tajima
1
,
J. Sakata
1
,
H. Kameyama
1
,
T. Wakai
1
1新潟大学消化器・一般外科
キーワード:
癌遺伝子パネル検査
,
ホルマリン固定パラフィン包理組織(FFPE)
,
hypermutation
,
遺伝性腫瘍
Keyword:
癌遺伝子パネル検査
,
ホルマリン固定パラフィン包理組織(FFPE)
,
hypermutation
,
遺伝性腫瘍
pp.1218-1222
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_1218
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次世代シークエンサーを用いた癌遺伝子パネル検査によって,RAS/RAF遺伝子をはじめとする薬剤耐性関連の遺伝子変異や,HER2遺伝子増幅などの治療標的の候補となる遺伝子変異の網羅的検索が大腸癌において可能となる.今後の遺伝子解析に備え,手術や生検組織検体の適切な保存について熟知しておくことが重要である.Lynch症候群の大腸癌はマイクロサテライト不安定性を呈し,免疫チェックポイント阻害薬が有効である可能性が示唆され注目を集めている.癌遺伝子パネル検査の普及によって,Lynch症候群などの遺伝性腫瘍と診断される症例が今後増加することが予想され,遺伝カウンセリングやサーベイランスなどの患者,家族の支援体制の整備が急務である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018