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特集 外科医が知っておくべき最新のゲノム医療
II. 各論
5.肝癌のゲノム医療
Genomic medicine for liver cancer
中川 英刀
1
H. Nakagawa
1
1理化学研究所生命医科学研究センターがんゲノム研究チーム
キーワード:
肝癌
,
ドライバー変異
,
actionability
,
multi-kinase阻害薬
Keyword:
肝癌
,
ドライバー変異
,
actionability
,
multi-kinase阻害薬
pp.1223-1227
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_1223
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肝癌のドライバー変異としては,Wntシグナル,TP53,テロメア,クロマチン調節因子などが確立されたが,actionabilityがある変異はわずかである.肝癌ではゲノム情報を用いた治療薬の選択を行うことは実現されていないが,現在承認されているmulti-kinase阻害薬との効果と関連するゲノム変異が報告されている.今後,肝癌のゲノム情報と分子標的薬の効果などの臨床情報との関連解析がすすむことによって,ほかの分子標的薬や免疫治療薬の肝癌の適応拡大とその効果予測のバイオマーカーが同定でき,肝癌のゲノム医療がすすんでいくものと期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2018