Japanese
English
脊柱靱帯骨化症up-to-date Ⅲ.画像研究
3.骨化進展評価
後縦靱帯骨化症の進展病態および臨床的課題
Pathogenesis and clinical issues of ossification of the posterior longitudinal ligament progression
川口 善治
1
Y. Kawaguchi
1
1富山大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Toyama, Toyama
キーワード:
OPLL
,
progression
,
ossification
Keyword:
OPLL
,
progression
,
ossification
pp.43-47
発行日 2026年4月25日
Published Date 2026/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei89_43
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は じ め に
後縦靱帯骨化症(ossification of the posterior longitudinal ligament:OPLL)は,脊椎の後縦靱帯が異所性に骨化し,脊髄や神経根を圧迫する進行性の疾患である.本疾患は,特にわが国をはじめとする東アジアで罹患率が高く,遺伝的素因が背景にある代謝性の骨化疾患としての特徴をもつ.
OPLLは,中年(50歳前後)に多く発症する1).臨床的に症状が現れるのは,OPLLが増大して脊髄を圧迫することで脊髄症などの臨床症状が引き起こされるためである.多くの患者は,臨床症状を訴え医療機関を受診しOPLLと診断される.しかし,OPLL患者において後縦靱帯の異所性骨化がいつから始まっているのかは,いまだ明らかにはなっていないが,少なくとも小児期には骨化の発生はみられない.このことから,OPLLの骨化巣は青壮年期から進展し,診断後も進展を続けると考えられる.さらにOPLLが臨床的に重要なのは,診断後,自然経過や後方除圧術後の経過中に骨化が持続的に進展しうる点である(図1).この進行性の特徴は長期にわたる画像モニタリングと病態の理解を必要とし,治療戦略にも大きな影響を与える.
本稿では,① OPLL進展の病因,② OPLL進展が及ぼす臨床的影響,③ 術式別の進展様式,特に脊椎固定術によって骨化進展は止まるか? について論じる.

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