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頚椎後縦靱帯骨化症の骨代謝動態と骨化進展予測バイオマーカーの確立
Predictive biomarkers of ossification progression and bone metabolism dynamics in patients with cervical ossification of the posterior longitudinal ligament
勝見 敬一
1
K. Katsumi
1
1新潟中央病院整形外科/脊椎・脊髄外科センター
1Spine Center, Dept. of Orthop. Surg., Niigata Central Hospital, Niigata
キーワード:
OPLL
,
three-dimensional analysis
,
progression
,
serum sclerostin
,
hypophosphatemia
Keyword:
OPLL
,
three-dimensional analysis
,
progression
,
serum sclerostin
,
hypophosphatemia
pp.178-181
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_178
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【要 旨】
目 的:頚椎後縦靱帯骨化症(OPLL)の骨化巣進展と骨代謝動態を調査し,骨化進展の予測となるバイオマーカーを確立することである.
対象および方法:画像解析ならびに骨代謝動態を調査したOPLL 107例を対象とした.三次元画像解析にてOPLLの年毎増加率を算出し,骨代謝動態は通常項目に加え血清25(OH)D,副甲状腺ホルモン(PTH),線維芽細胞増殖因子(FGF)-23,Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド(P1NP),酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRACP-5b),スクレロスチン,Dickkopf(Dkk)-1を調査した.先行研究での年毎増加率が7.5%であったため,7.5%以上を骨化進展群,未満を非進展群に分け,関連因子を検討した.
結 果:単変量解析では年齢,body mass index(BMI),血清リン,血清スクレロスチン,骨密度で有意差があった.多変量解析では年齢,血清リン,血清スクレロスチンが独立した関連因子であった.
結 論:骨化進展の危険因子は若年,低リン血症,高スクレロスチン血症が示唆された.血清リンとスクレロスチンは,骨化進展を予測する重要なバイオマーカーの可能性がある.
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