Japanese
English
脊柱変形up-to-date Ⅲ.成人脊柱変形
3.手術療法
1)変形全体に対する固定手術
S2 alar-iliac スクリューを併用した脊椎固定術が仙腸関節痛に与える影響の検討
The effect of long spinal fusion using S2 alar-iliac screws on sacroiliac joint pain
木村 敦
1
,
澤村 栄祥
1
,
白石 康幸
1
,
井上 泰一
1
,
竹下 克志
1
A. Kimura
1
,
H. Sawamura
1
,
Y. Shiraishi
1
,
H. Inoue
1
,
K. Takeshita
1
1自治医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Jichi Medical University, Shimotsuke
キーワード:
adult spinal deformity
,
sacroiliac joint pain
,
S2 alar-iliac screw
,
corrective long spinal fusion
Keyword:
adult spinal deformity
,
sacroiliac joint pain
,
S2 alar-iliac screw
,
corrective long spinal fusion
pp.121-125
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei87_121
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は じ め に
成人脊柱変形(adult spinal deformity:ASD)は,加齢による椎間板変性,骨粗鬆症性椎体骨折,特発性側弯症遺残変形の悪化,脊椎手術後の医原性変形,神経変性疾患などによって,胸腰椎が矢状面・冠状面上で変形する病態をさす1).矢状面バランス不良は背筋の疲労による腰背部痛を引き起こし,立位維持や連続歩行が困難となる.また側弯症は椎間板の楔状変形や側方すべりにつながり,神経根の圧迫による頑固な下肢の痛み・しびれの原因となる.こうした病態は加齢に伴って進行するため,高齢者の増加とともにASDに対する手術療法が増加傾向にある.
S2 alar-iliac(S2AI)スクリューは,広範囲の後方固定術において強固な尾側端アンカーとして有用であり,高度の脊柱変形手術において幅広く用いられている.S2AIスクリューは仙腸関節を貫通することで高い引き抜き強度を発揮し,かつロープロファイルでロッドとの連結も容易など利点が多い.一方で,仙腸関節は小さいながらも可動域を有するため,スクリューの弛みや関節の痛みが発生する可能性が否定できない.本研究の目的は,ASDに対するS2AIスクリューを用いた固定術後の仙腸関節痛の発生頻度と,その危険因子を明らかにすることである.

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