Japanese
English
バイオ時代におけるリウマチ性疾患の診療 Ⅴ.整形外科診療に紛れ込む類縁疾患
1.脊椎関節炎
脊椎関節炎の現状と整形外科医の役割
Role of orthopedics in spondyloarthritis
小田 良
1
,
大久保 直輝
1
,
高橋 謙治
1
R. Oda
1
,
N. Okubo
1
,
K. Takahashi
1
1京都府立医科大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop., Graduate School of Medical Science, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto
キーワード:
SpA
,
axial SpA
,
peripheral SpA
,
non-radiographic axial SpA
Keyword:
SpA
,
axial SpA
,
peripheral SpA
,
non-radiographic axial SpA
pp.168-174
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei84_168
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は じ め に
脊椎関節炎(spondyloarthritis:SpA)は,強直性脊椎炎(AS)に代表される疾患群に対する包括的な分類名であり,病態や経過,治療反応性など解明されていない点が多く,臨床の現場では診断や治療に混乱を生じている.共通する症状として3ヵ月以上続く腰痛,関節炎,付着部炎や指趾炎があげられ,ファーストタッチはほとんど整形外科医であると考えられる.疾患名(病名ではない)が “脊椎” と “関節” の炎症であることからも,整形外科医がスペシャリストとしての役割を担うはずであるが,本疾患を十分に理解して馴染んでいる整形外科医はごく少数であるのが現状である.本稿では,診断を中心にSpAの現状と最新の話題を紹介し,問題点を提起して,本疾患に整形外科医がかかわる重要性と役割について明らかにする.
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