Japanese
English
骨粗鬆症と骨粗鬆症関連骨折に対する診断と治療 Ⅲ.脊椎骨折の病態と治療
骨粗鬆症性脊椎椎体骨折の保存的治療
-――体幹装具の違いによって椎体圧潰に差が生じるのか
Conservative treatment of osteoporotic vertebral fracture
萩原 義信
1
,
金 民世
1
,
蓮江 文男
1
,
寺門 淳
1
Y. Hagihara
1
,
T. Kon
1
,
F. Hasue
1
,
A. Terakado
1
1北千葉整形外科
1Kitachiba Orthopaedic Clinic, Chiba
キーワード:
osteoporosis
,
osteoporotic vertebral fracture
,
conservative treatment
,
soft brace
Keyword:
osteoporosis
,
osteoporotic vertebral fracture
,
conservative treatment
,
soft brace
pp.85-87
発行日 2020年10月31日
Published Date 2020/10/31
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei78_85
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は じ め に
超高齢社会が到来した近年,骨粗鬆症とそれによる脊椎椎体骨折は増加している.X線像で経時的に観察された椎体高変化から調査した形態学的脊椎椎体骨折の発生率は,女性では人口10万人あたり70歳台で約3,000人といわれている1,2).骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)は,その症状として腰背部痛,姿勢異常遺残などがあげられ,高齢者の生活の質(QOL)を著しく低下させている.
OVFに対する治療は保存的治療が基本だが,標準的な保存的治療のエビデンスは乏しく,担当する医師が経験に基づいて治療計画を立てているのが現状である.
本稿では,保存的治療が行われたOVFに対して,体幹装具の違いにより椎体圧潰に差が生じるかを検討したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020