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特集 骨粗鬆症性椎体骨折—診断・治療に迷わないための最新知見
骨粗鬆症性椎体骨折に対する急性期の保存治療
Conservative Treatment for Acute Osteoporotic Vertebral Fractures
若尾 典充
1
Norimitsu WAKAO
1
1愛知医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Aichi Medical University
キーワード:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
OVF
,
保存治療
,
conservative treatment
,
予後予測因子
,
prognostic factor
Keyword:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
OVF
,
保存治療
,
conservative treatment
,
予後予測因子
,
prognostic factor
pp.803-809
発行日 2025年7月25日
Published Date 2025/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600070803
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骨粗鬆症性椎体骨折(OVF)症例を初診・初療から1年間追跡した前向き研究の結果をみると,全体でみればOVFによって一定の機能低下がもたらされる.これは仕方がない.しかし初期診断と治療をおろそかにしなければ遅発性圧潰・麻痺という最重症の合併症を回避することは可能である.われわれのOVF1,000例の保存加療データから患者背景因子として,高齢・認知機能低下・低栄養,骨折椎体のMRI画像信号変化で後壁損傷・T1 diffuse low・T2 highは骨折椎体の安定化が得られがたい因子であることが明らかになった.これらの条件を満たす症例は初期の厳格な保存加療(入院・安静)の必要性が高い.

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