Japanese
English
運動器疾患に対する保存的治療――私はこうしている Ⅴ.下肢疾患に対する保存的治療
短下肢装具を用いたアキレス腱断裂に対する保存的治療
Conservative treatment with functional brace for acute Achilles tendon rupture
大村 泰人
1
Y. Omura
1
1埼玉医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Saitama Medical University School of Medicine, Saitama
キーワード:
Achilles tendon rupture
,
conservative treatment
,
functional brace
,
immediate weight-bearing
,
early mobilization
Keyword:
Achilles tendon rupture
,
conservative treatment
,
functional brace
,
immediate weight-bearing
,
early mobilization
pp.107-112
発行日 2019年10月25日
Published Date 2019/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei76_107
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
アキレス腱断裂に対する保存的治療は,手術的治療と比較し再断裂発生率が高いため,特にアスリートや若年者の場合には選択されないことが多い.しかし,その一方で手術的治療と同程度に再断裂率を低下させることができたという報告も多く,アキレス腱断裂に対し保存的治療と手術的治療のどちらを選択すべきか一定の見解が得られていない.筆者は自らがアキレス腱断裂を受傷し短下肢装具を用いて保存的に治療した経験から,アキレス腱断裂に対し積極的に保存的治療を行っている1).本稿では筆者の行っている短下肢装具を用いた保存的治療の詳細を,MRIを用いた経時的な修復過程を交え紹介するとともに,アキレス腱断裂に対する保存的治療の有用性と治療成績に影響すると思われる因子を検討する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019