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特集 アキレス腱断裂診療のコツと最近のトピックス
アキレス腱断裂の予後
Prognosis of Achilles tendon rupture
森 淳
1
,
安田 稔人
2
Atsushi MORI
1
,
Toshito YASUDA
2
1本八幡セントラル整形外科
2大阪医科大学,看護学部
キーワード:
Achilles tendon rupture
,
Prognosis
,
Rerupture
Keyword:
Achilles tendon rupture
,
Prognosis
,
Rerupture
pp.1657-1662
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001522
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要旨:アキレス腱断裂の予後として患肢機能障害の残存,スポーツ復帰,仕事復帰時期,再断裂を取り上げ,治療法による差異を含めて概説した。治療法にかかわらず受傷側には何らかの機能障害が残ることが多い。したがって,特にトップアスリートでは元のレベルでのスポーツ復帰が困難なことが少なくない。仕事復帰時期は手術療法により早くなるが,スポーツ復帰については手術療法により復帰時期が早まるとはいえない。再断裂率について直視下手術と経皮的縫合術の差はない。従来の保存療法と手術療法の比較では明らかに従来の保存療法の再断裂率が高い。一方,厳格な管理下で行う保存療法,早期運動療法を行う保存療法と手術療法の再断裂率に差はない。保存療法で手術療法と同等の結果を得るには厳格な管理,治療プロトコルが必要といえる。予後を高めるためには治療・評価の標準化,保存療法の適応策定,手術療法の術式改良についてさらなる進展が望まれる。
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