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特集 アキレス腱断裂診療のコツと最近のトピックス
アキレス腱断裂の診断
Diagnosis for Achilles tendon rupture
田島 卓也
1
,
帖佐 悦男
1
Takuya TAJIMA
1
1宮崎大学医学部,整形外科
キーワード:
Achilles tendon rupture
,
Diagnosis
,
Ultrasound
Keyword:
Achilles tendon rupture
,
Diagnosis
,
Ultrasound
pp.1627-1635
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001518
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要旨:アキレス腱断裂は日常診療で比較的遭遇する機会の多い外傷である。アキレス腱断裂の診断においては① 詳細な医療面接(問診),② 適切な肢位での身体診察,③ 適切な画像検査を組み合わせて進めることが肝要である。① では受傷時の状況や自覚所見を把握すること,② ではcalf squeeze test(Thompson test),断裂部のgap sign,足関節底屈筋力低下とhyperdorsiflexion signの4検査法のうち2つ以上の施行が推奨されている。なお,徒手診察・検査においては必ず健側も実施し左右差を評価する。アキレス腱断裂症例の診察時には身体診察で判別可能な症例が多いため,画像検査を実施しないケースも見受けられるが潜在する合併症の把握を兼ねて適宜検討しなければならない。近年では非侵襲性で簡便な検査機器として超音波エコーが広く普及している。腱や筋などの軟部組織の評価に優れており,治癒過程の評価や持ち運び可能な機種も多いため医療施設での検査のみならずスポーツ現場での評価にも有用である。
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