Japanese
English
論述
アキレス腱皮下断裂に対する装具療法
Non-Surgical Treatment (Functional brace) of Achilles Tendon Rupture
古府 照男
1
,
茂手木 三男
1
,
原田 孝
1
,
阪元 政郎
1
,
篠原 祐之
1
,
黄 興明
1
Teruo Furufu
1
1東邦大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine Toho University
キーワード:
アキレス腱断裂
,
achilles tendon rupture
,
保存的療法
,
conservatlve treatment
,
機能的装具
,
functional brace
Keyword:
アキレス腱断裂
,
achilles tendon rupture
,
保存的療法
,
conservatlve treatment
,
機能的装具
,
functional brace
pp.839-844
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900148
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抄録:アキレス腱皮下断裂の新鮮例47例に対して自家製軟性polypropylene樹脂製足関節背屈制限装具療法を行った.治療方法は大腿~足ギプス包帯固定を1週,膝上装具2.5週,膝下装具5週間装着させ,膝下装具3週後には夜間除去とした.受傷後6カ月以上経過した41例の追跡調査から,Thompson's squeeze testの陰性化は平均3.2週,delleの消失も平均3.8週で確認された.4ヵ月のxerogramで完全癒合が確認され,ADLが受傷前に復するのに平均6.6カ月を要したが,ギプス固定が短期間で筋腱移行部断裂例では早期の改善が得られた.残存愁訴は軽微で,局所所見も全例がほぼ受傷前に復した.原職復帰は平均6.1週,スポーツ活動は平均7.8ヵ月で17例が復帰し,殊に付着部付近の断裂例以外では早期に可能であった.本法は表面筋電図からも下腿筋は免荷の状態にあり,入院を要せず,早期の後療法開始と社会復帰が可能であり,拘縮を残した症例や再断裂例もなかった.
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